すごい本屋!

本屋さんはあこがれのしごとのひとつ。街の小さな本屋さんで思いがけない本を見つけるとドキドキするし、旅先でも時間があれば本屋さんを探してしまうのはその地元ならではの本をみつけるうれしさが格別だから。

出版不況と言われて久しく、好きだった本屋さんが店じまいしてしまうことも増えました。そんななか、和歌山の山の中で営業を続けている本屋さんがあるのだそう。お菓子やアイスクリーム、日常雑貨も扱うかたわらで、原画展やサイン会、著者を招いたイベントを行い、本に触れる機会の少ないこどもたちに新しい世界を紹介し続けているという、まさに「すごい本屋!」さん。

著者の井原さんが戸惑い、迷いながらも、自ら行動をおこし、少しずつ味方を増やしていく姿には、地方で、小さな商売を続けてゆくためのヒントに満ちています。小さな商売を言い訳にするのか?小さな商売だからこそできることを見出していくのか?いばらの道でも進んでいけば、あきらめなければ、無理だと思っていたこともやがて実現できるようになるということ。

そして、自分が好きなものを売るお店をやるって、とてもしあわせなことなんだなと改めて思いました。

すごい本屋!」朝日新聞出版

井原 万見子(著)