かもめ食堂

お店を始めた頃、とにかく「きゃーかもめ食堂みたい!」と言われることが多くて、最初のうちは、そうですかぁ・・・なんて応対していたものの、だんだんそのやりとりにうんざりするように。そのうちに常連さんたちからは「かもめ食堂みたいと言うとスナメリさんの機嫌が悪くなる・・・」と言われるようになってしまいました・・・。

かもめ食堂が嫌いなわけじゃなくって、私なりに思うことがあって一生懸命やっているお店にべったりと既存のイメージを貼られてしまうことをさらっと受け流すことができなかったのだと思います。お客さんがどんなイメージを持とうが、お店で過ごすひとときを、お食事を楽しんでいただければいいわけで、今思えばずいぶん心の狭い店主だったなと反省してます。

そんな確執(?)もあったりの「かもめ食堂」、改めて観てみました。

イケアの照明や家具などを使っていたこととか、ちょっとクセのありそうな女性店主がやっていることとか、確かに、イメージがかぶるのも納得したのでした。今さらですが、不機嫌になったりしてごめんなさい。

それにしても、つながっているようなつながっていないような話があっちへこっちへと、こんなに慌ただしい作品だったっけ?というのも、改めての感想でした。ストーリーよりも雰囲気とか、空気感みたいなものを楽しむべし、だね。

かもめ食堂 (原題:Kamome Diner)

監督・脚本:荻上 直子
原作者:群ようこ
音楽:近藤 達郎

キャスト:
小林聡美・・・サチエ
片桐はいり・・・ミドリ
もたいまさこ・・・マサコ
ヤルッコ・ニエミ・・・トンミ
タリア・マルク・・・リーサ

製作:2005年 / 日本