二郎は鮨の夢を見る

「ミシュラン三ツ星」「オバマ大統領が訪れた」で有名な銀座の有名なお鮨屋さん「すきやばし次郎」のドキュメンタリー。お店に伺う機会はなかなかないと思うけれど、映画のおかげで「すきやばし次郎」をたっぷりと楽しむことができました。

外国人からみた「日本文化すごい!」の興奮がびしびし伝わってきて、くすぐったい気分になります。とはいえ、銀座のお鮨屋さんや築地のせりの様子は、日本人の私にとっても未知の世界。「へぇぇ」「うわぁ」と終始ドキドキしながら画面に釘づけでした。とにもかくにも二郎さんが握って、お客さんの前にすっとおかれるお鮨のうつくしさにもうっとり。監督と同じテンションで楽しめるひとにはたまらない作品だと思います。

ひとくちにお鮨といっても、パックで販売されている数百円のものから、高級店のものまで、その幅の広さに気が遠くなります。あんなにも高級なお鮨をお客さんが有難がり、頭を下げている様子には、不思議な感じさえしました。

ファンタジー作品を観たような後味だったのも、結局のところ「あまりに自分のリアリティとあまりにかけ離れていてよくわからない世界の話」だからなのかなぁ。

二郎は鮨の夢を見る」(原題:Jiro Dreams of Sushi)

監督:デヴィッド・ゲルブ

出演:小野 二郎、小野 禎一、小野 隆士、山本 益博

製作:2011年 / アメリカ