her/世界でひとつの彼女

AIと中年男性の恋愛模様なんてちょっと甘ったるそう・・・とふだんなら素通りなのだけれど、監督・脚本のスパイク・ジョーンズの「かいじゅうたちのいるところ」がかなりツボだったので、やっぱり観ておくか!と選んだ作品。

想像通り、だいぶ甘ったるいところもあったものの、その甘ったるさも全然悪くないじゃん!と思えるくらい、ツボでした。もう1回観たいくらい。だいぶ好きかも。

まずは、あまりにナイーブな主人公のセオドアが、キモいおっさんスレスレのラインをぐいぐい攻めてくるので気が抜けない。セオドアの部屋、オフィス、街の風景がとても美しくて、ファンタジックなのだけれど、妙にリアルで、なんとも居心地がよさそう。セオドアの元妻も女友達も、職場の友人たちも、嫌味なところもちゃんとあるのが、またいい。そして、スカーレット・ヨハンソン演じるサマンサの声、テンポのいい会話にしびれた!声だけで、あんなに魅力的なのって、ずるい。

AIとのコミュニケーションに一喜一憂したり、真剣に恋愛をしたり、あんな平和な近未来が本当に現実になったらいいよねぇ。

her/世界でひとつの彼女」(原題:HER)

監督・脚本:スパイク・ジョーンズ

出演:
ホアキン・フェニックス・・・セオドア・トゥオンブリー
エイミー・アダムス・・・エイミー
ルーニー・マーラ・・・キャサリン
スカーレット・ヨハンソン・・・サマンサ

製作:2014年 / アメリカ